股関節と脳機能には大きな関わりがあると言われています。
その指標となるのが「歩幅」です。
歩幅は体のバランスや安定性にも関連しており、様々な場面に合わせてコントロールされています。
例えば、平らな大きい道路では広い歩幅で歩けたり、デコボコ道や整備されていない道路では転ばないよう歩幅が狭くなったり、雪道や濡れている道路では滑らないよう歩幅が狭くなったりします。
また、高齢者の場合は歩く際に安定性を確保しようと、歩幅を広げずに狭めて歩く傾向があります。
これは、無意識のうちに転倒やバランスを崩すリスクを減らしているためです。
しかし、日常的に歩幅が狭くなると、歩くスピードが落ちるだけではなく脳機能を低下させることにも繋がります。
歩幅の調節には脳の多くの部分が関与しており、歩幅が狭い人は、広い人に比べて認知機能が衰えやすいと言われています。
それは、歩幅を調節しているのは主に大脳皮質であり、認知機能に関係する脳の部分と重なっているためと考えられています。
歩幅が広く安定しているかどうかを確認するのは難しく、歩幅が不安定になり、狭くなることが多くなった後に、脳機能の低下がみられるケースが多くあります。
歩幅を意識して歩くことで、普段使っていない筋肉が意識的に使われ、脳内で新たな神経回路が構築されたり、脳の血流が向上し、脳の活性化も期待できると言われています。
近年では、歩幅を広げることが認知機能予防や治療に役立つ可能性があると考えられています。
まずは今の歩幅より5㎝広げることをおすすめします。
そして腕を後ろに振ることで背筋も伸びて視線が上がり歩幅が広がりやすくなります。
簡単にできることからはじめしょう♪